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2009年 10月 15日
チンパンジーの研究結果のニュースが出ていました。
相手の意思表示があれば、 彼らもきちんと要求に答えられるのです。 私たち人間にも 言わなくてもわかる。 という世界もありますが 言わなくてはわからない。 という世界もあります。 以下、ニュース記事です。 チンパンジー、要求あれば手助けも=「ストローどうぞ」 実験で解明・京大霊長類研 10月14日12時36分配信 時事通信 チンパンジーは、仲間がジュースを飲む道具を要求すれば、 ストローなどを手渡すことが京都大霊長類研究所と 同大野生動物研究センターの実験で明らかになり、 14日付の米オンライン科学誌「プロスワン」で発表された。 実験グループは「ヒトが自発的に他人を手助けする行動を どのように身に付けたのかを知る上で大きな成果だ」としている。 隣接する透明な壁で仕切った部屋に1頭ずつ入れ、 外にジュース容器を配置。 二つの部屋にジュースを入れた容器をそれぞれ設置して実験。 容器の一つはストローがないと中身が飲めず、 もう一つはステッキで引き寄せないと手に取れない位置に置いた。 チンパンジーを1匹ずつ部屋に入れ、 それぞれが必要な道具は相手に渡し、 部屋の間の穴を通して道具を受け渡すかどうかを調べた。 ステッキやストローを仕切り壁の穴からやり取りできるようにし、 母子3組、メス同士3組で24回ずつ実験を繰り返した。 その結果、59%で道具の受け渡しが見られ、 うち74.7%は、相手が穴から手を伸ばすなど 明確にストローやステッキを要求した場合で、 相手が自分の部屋の容器に必死に手を伸ばしていても、 道具を求めるそぶりを見せなければ、 自発的に道具を手渡すことはほとんどなかったという。 また、片方しか道具を持たず、相手から別の道具をもらう 「見返り」が期待できない場合でも、 相手から要求があれば道具を渡してやることも確認されたという。 一方、相手が容器へ必死に手を伸ばす様子を見て 自発的にステッキを差し出したのは14.9%止まり。 要求がなければあまり“おせっかい”を焼かないことも分かった。 9匹で組み合わせを変えて調べると、 半数以上で仲間に道具を手渡す行為を確認。 穴から手を出したり、壁をたたいたりした 相手の要求に応えた例が8割近くを占めた。 人間のように困っている仲間を 自発的に助けることは極めて少なかった。 これについてチームは 「人の場合も要求に応じた利他行動が基盤にあったのではないか」 とみている。 時事通信/共同通信/毎日新聞/朝日弘行 より記事を要約抜粋しています。 手を伸ばして道具を要求する相手に ステッキを手渡すチンパンジー(手前) =京都大霊長類研究所提供
by mandilaut
| 2009-10-15 10:33
| オランウータン
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